ベルリン最後の日、動物園をめぐる
10月27日、さすがにきのうは疲れたのか起床は9時近く。あわてて朝食に向かう。むしろこんな時間の方が混んでいるのがわかった。テーゲル空港午後2時57分発なので、午前中はのんびり動物園でも回ろうということになった。いつも遠くから眺めていたカイザー・ウィルヘルム教会にも寄ってみるが、ここも改装中であった。動物園の入り口には、週日というのに、かなりの行列ができていた。家族連れも多い。何しろ広くて、緑と黄葉が青空に映えていた。夫のお目当てはトラなのだが、角々の案内板を確かめながら歩く。多くは、囲いや濠をめぐらされた中での放し飼い、鳥たちは自由に飛びかい、水どりは道端に休んでいた。猛獣はさすがに獣舎の檻の中だったが、トラはお休み中か、見当たらず、ライオンのカップルが堂々としながらも、ときどきのしぐさに子どもたちは歓声を上げていた。噴水近くのベンチでおやつを広げ、私は今回の旅で初めてスケッチブックを開いた。少し早めだが、ホテルで荷を受け取り、Zoo駅近くからの空港バスに乗る。お土産は一切買っていないこともあって、空港で少し時間をとりたかった。ところが、テーゲル空港の乗り場などを確かめているうちに、というより、華々しい土産店は見当たらず、そのままフランクフルト行きに乗ることになってしまった。乗換のフランクフルト空港にはさすがに様々な店が並ぶが、もうどうでもよくなってしまって、必要最小限度にとどめた。娘からは「これぞドイツというチョコレートを買って来てね」とのリクエスト。前回は、ビルケンシュトックの靴を頼まれ、苦労したのを思い出す。
ドイツにはもう一度来れるだろうか、ミュンヘンやハンブルグも訪ねたい、ライプチッヒやベルリンは、もう一度訪ねたい街だ。
25年前の1989年11月9日はベルリンの壁崩壊の日、その後の東西ドイツ統一から四半世紀ということで、さまざまな催しや回顧、見直しの動きもあるドイツの街に、短期間ながら居合わすことになった今回の旅、収穫は大きかったと思う。これから、ドイツに学ぶことも多いのではないか。日本の選択、ドイツの選択についてゆっくり考えてみたい。
11月半ばの4日間、沖縄知事選、那覇市長選が終盤戦にかかったころ、私たちは沖縄を訪れていた。そのさなか、あれよあれよという間に意味不明の国会解散風が吹きだした。勝算ありと見たのか、ご乱心か、消費税増税見送りをもって、 国民の意思を問うのが民主主義とか言い出す安倍首相。閣僚人事の失敗、10%への消費税増税の見込み違いや外交の手詰まり感が蔓延するなか、原発再稼働、集団的自衛権行使容認、TPP参加などについては、まったく民意に耳を傾けない安倍政権。「地方創生」と言いながら、沖縄の基地は国家の安全保障政策の問題、辺野古移設はすでに過去のこと、一地方の沖縄の民意には左右されない!というのが安倍政権のスタンスなのだ。
つぎは、沖縄旅行のレポートとしたい。
ベルリン動物園1
ベルリン動物園2
ベルリン動物園3
これが、探していた議事堂近接フェンスに掲げられた、東西分断の壁を越えようとして犠牲になった人々の追悼パネル。路線バスの窓から見つけて、あわてて途中下車し、手を合わせた